じゃがいもポテトくん
長谷川義史さんの、新作絵本。

テーマソングのあるおはなし絵本、って・・・・?


「じゃがいもポテトくん」
長谷川義史 作 小学館 1575円


北の国から、親戚一同、
遠くの町のやおやさんにやってきた、
じゃがいものじゃーむす。

父さんのじゃっくが買われ、
母さんのじゃじゃりんが買われ、
妹のいもーぬが買われ、
ついに、ぼくも、買われ。

家族ばらばらに、なってしまったと、思ったら、
月曜日の、と、ある、幼稚園で・・・


幼稚園などで、みんなで読んだら、盛り上がりそうですね〜

巻末に載っている、テーマソングの歌詞も、最高。


れいぞうこに いれてくれとはいいません
にようが やこうが ごじゆうに
でも すきやきには いれないで
すきやきに いれると せっかくの すきやきが
にくじゃがになって しまうから〜♪

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ちいさなおうさま
あれよあれよと、
あかちゃん絵本の定番になった「くっついた」(こぐま社)

それ以来、いくつもの赤ちゃん絵本を描いているので、
三浦太郎さんを赤ちゃん絵本の作家さんと思っている方もいるかと思いますが、
もともと、センス抜群のイラストの絵本で海外で評価された絵本作家です。

その、三浦太郎さんの、本領発揮の
鮮やかに美しい絵本がでました。



三浦太郎 作 偕成社 1260円


ある国に、ちいさなおうさまがいました。

ちいさなおうさまは、大きなお城に住み、大きな兵隊に守られ、
大きなテーブルでごはんを食べ、大きな馬にのり、
大きなお風呂にはいり、大きなベッドにねました。

おうさまは、あまり、しあわせそうに見えません。

けれど、あるとき、大きなおひめさまをもらってから、
おうさまの毎日は、一変します。


シンプルな表紙の中に広がる色の、きれいなこと、きれいなこと。

前半の、まっくろの背景から、
後半の、ページごとに変わる、カラフルな背景へ。

描かれる王さまやお城や兵隊の色は変わらないのに、
ハッとするほど、くるりと印象が変わり、
とってもたのしく、うきうきした気持ちになるのが不思議です。


大きなものに囲まれて、ぽつんとしていた王さまが、
家族をもって、広い空間にぴったりとしていくシンプルな展開が、
色の力、デザインの力で、気持ちよくすっきりとたのしめます。

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もぐらバス
NHKの人気番組、ピタゴラスイッチも、
もう、8年になるのだって。

かわらず、子どもたちのこころをつかんでいて、すごいです。

店で、クリコーダーカルテットのCDをかけていて、
最後のピタゴラスイッチの短い曲が流れると、
それがどんなに小さい音でも、おしゃべりの途中でも、
子どもたちの動きが、一瞬止まっておもしろいです。

この人気番組の企画・監修をつとめるおふたりが
手がけた絵本、というのだから、わくわくしますね。


佐藤雅彦 + うちのますみ 作
偕成社 1050円


おじいさんちの犬は、なぜか、ときどき
地面にむかって吠えてしかられます。

犬が、なんで、地面にむかって吠えるのかって・・・

じつは、この町の地面の下には、
人に知られていない、町があって、そこでは、
もぐら建築会社がほったトンネルがめぐった地面の道を
もぐらバスがいったりきたりしているのです。

(もぐらバスの料金は、1円です)


どちらかというと、
全体のストーリーよりも、コネタ、コワザでたのしませる絵本です。

でも、最初から最後まで、チクチクと丁寧に世界を紡ぎ、
ほのぼのとした、めでたしめでたしへ、いざないます。

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かさをかしてあげたあひるさん
はじめに

この本の中には、いろいろな動物やおやさいがでてきて、
みんなとおなじように わらったり、おこったり、ないたりしています。

どのおはなしも、みんなの お父さんやお母さんがうまれるよりも、
もっとまえにかかれました。
だから、いまとは すこしちがったいいかたもでてきますが、
きっと、おもしろいと思います。

どれからよんでも いいですよ。

(本文より)



村山籌子おはなし集
山口マオ 絵 福音館書店 1260円


戦前、戦中に活躍した、村山かず子さんの童話集です。

村山さんの童話は、
自然や、動物や、おやさいや、身近な道具たちに命を吹き込み、
独特の目線で、他にない世界観を紡ぎます。

かさのないお友だちにかさをかしてあげたいあひるさん
リスの先生に小学生用の本を売ってしまったうさぎの本屋さん
月謝袋をなくして涙にくれるあひるさん
ほうずきをもらったけどお返しができなくなってしまったくまさん
鼻をねずみにかじられたいばりんぼうのおねこさん

などなど。

お野菜のなぜなに話も、得意です。


ちっちゃな出来事に、ぴったり見合ったちっちゃな結果。

あたりまえのような、とっぴょうしもないような。

ちゃんと解決しなくて、
ずっこけるのも、ご愛嬌。

ときどき、なんとなく含まれる教訓はちっともいばらず
小さいものや、いいこには、みんないいこいいこ。


読者に向き合って語りかける、
言葉遣いや文章の丁寧さや、やさしさは、
子どもたちにとってめずらしく、可笑しいだけでなく、
やっぱり、うれしいものだと、思います。

くすくす。

おとなが読んでも、心地いいです。

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ライオンとねずみ
アリとキリギリス、きつねとつる、
うさぎとかめ、きたかぜとたいよう、などなど。

だれでも知っているイソップ童話ですが、
一編がとてもみじかので、なかなか絵本にはなじみません。


2009年発行の、この絵本は、1冊に9話がはいり、
人気の降矢ななさんの絵と、小坂涼さんの軽妙な再話で、評判でした。


「いそっぷのおはなし」
降矢なな 絵 小坂涼 再話 グランまま社 1680円


上の絵本には、はいっていないけれど、
ライオンとねずみは、イソップのなかでも
わりと有名なおはなしかと思います。

昼寝をしているライオンの背中に、
間違ってのぼって、つかまってしまった小さなねずみを、
ライオンは食べずに逃してやります。
すると後日、ライオンが罠にかかってしまったときに、
そのねずみがやってきて、罠を噛み切ってくれました。

と、いうものですが、
それを、大きな世界に広げたのが、この絵本。


「ライオンとねずみ」
ジェリー・ピンクニー 作 さくまゆみこ 訳
光村教育図書 1575円


この、迫力の、タイトルも書いていない表紙。
(帯にタイトルあり、あと、背表紙にも)

ページにも、生きものたちのたてる声以外は、
言葉はありません。

アフリカの国立公園を舞台に、
いきものの・・・というか、空気全体が迫力満点
いきいきと、描かれます。

みじかいイソップのおはなしが、
うそや、なんとなくの雰囲気で埋め合わせること亡く、
広がっていることに、おどろきます。

ちょっと、想像力と、絵を読む力が必要かもしれないけれど、
そこが、また、いいよね。


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安西水丸さん
福音館書店の月刊誌「0.1.2」の8月号は、
なんとなんと、人気絵本の、23年ぶり!の続編。


「がたんごとんがたんごとん ざぶんざぶん」
安西水丸 作 ことものとも0.1.2 8月号 410円

*在庫は、メール等でご確認ください


がたん ごとん
がたん ごとん

のせてくださーい

こんどの絵本の、最初の乗客は、
アイスクリームとスプーン。

がたんごとんと、はしるのは、波打ち際。

ビーチボール、麦わら帽子、スコップ、
すいかにとうもろこしに、お友だちをのせたら、
向かうのは、そう、もちろん・・・


同時に発売された、おなじ安西水丸さんの絵本は、
こちらもおなじみピッキーとポッキーの、幻の続編。

子どものころ、ピッキーとポッキーのお花見の絵本が
大好きだったけれど、こちらは知らない、という方も多いです。


「ピッキーとポッキーのかいすいよく」
嵐山光三郎 文 安西水丸 絵 福音館書店 945円


ピッキーとポッキーと、
もぐらのふうちゃんとねずみは、
いかだを作って、海水浴にいくことにしました。

いかだには、木をくりぬいた浮き輪のほかにも、
いろいろなものがのっています。

川沿いの店で、必要なものと、交換してもらうのです。

準備ばっちりで、砂浜に到着。
海にはいって、たのしくあそんでいると・・・


こもの使いがたのしく、
のほほんだけど、事件あり

もちろん、おたのしみの地図も、健在です。


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ひっこしだいさくせん
前作の「おんがくかいのよる」が出版されたのは、
もう、3年も前になるの!

「5ひきのすてきなねずみ」という
シリーズ名が、ついているのですが、
ほんとうに、主人公の5ひきのねずみたちが、すてきで
とても気持ちよくたのしい、絵本でした。

絵も丁寧で迫力があり、愛らしくて、
物語も、どきどき、わくわく。

そして、なにより、ねずみたちのひととなり(?)が魅力的。

現実でも、物語でも、
主人公が魅力的、っていうのが、ほんとうは
とっても大切なんですよね。



たしろちさと 作 ほるぷ出版 1470円


猫に追われて、ひっしに逃げる5匹の絵が、プロローグ。

住んでいた古いビルの地下のおとなりに、
ねこが引っ越してきて、すみかを追われてしまったのです。

5ひきは、よいすみかを探して、
町を歩き回り、ついに、ゴミおきばにたどりつきます。

いらなくなったものが、うずたかくつまれるそこは・・・
宝の山!

5ひきは、さっそく、力をあわせ、
住み心地のいい家作りにとりかかります。


折れた扉は、床に
時計は何にするんだろう?
椅子が屋根??
植木鉢の貯水塔は、なんていいアイディア!
いつのまにか、通路もできて
すてきなお昼寝部屋まで・・・

捨てられたもの(わたしたちの身近なもの)を利用して、
すこしずつ、家ができていくようすが、ゆっくりと、丁寧に描かれ、
とってもわくわくします。

表紙の見返しに、5匹のキャラクターが説明されているのですが、
なるほど、なるほど、みんな、あちこちで得意分野に腕をふるっているみたい。

完成した家は、お風呂も、貯蔵庫、
なんと、観覧車や、汽車までついた、工夫たっぷりのたのしい家。

そして、5ひきのねずみの、気のよさが
物語をとびきり気持ちよく、しめくくってくれます。


やっぱり、このシリーズ、好きだな!

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ゆるゆる絵本、3冊
最近の日本の絵本は、
ゆるゆる絵本が、多いです。

かわいらしくて、のほほんとしていて、
ちょっとくすっと笑える、絵本。

ゆるゆるばっかり、も、どうかな、と思うけれど、
ときどき、ぱくっとつまむおやつに、いかがでしょう。

たくさん出版される、ゆるゆる絵本の中から、
3冊選んでみました。


まずは、とびきり、キュートな絵本。


「ものすごくおおきなプリンのうえで」
二宮由紀子 文 中新井純子 絵 教育画劇 1365円



ものすごく おおきな プリンの うえで
みんなで なわとびを するときは・・・

プリンが ゆれやすいので
よく きを つけなければ いけません

ものすごく おおきな ホットケーキの うえで
みんなで なわとびを するときは・・・


ショートケーキ、アイスクリーム、ビスケット
おやつのうえで、みんなでなわとびするときに、気をつけること。
気をつけないと、どうなるかっていうこと。
どこの上が、なわとびに、いいかっていうこと。

そんなことが、シンプルな文と、ポップな絵で、描かれています。

おやつのうえで、なわとびをするなんて、
考えたこと、なかったので、いったい、どうなるのかな・・・
と、想像するのが、ちょっとたのしいね。


お気に入り、おくはらゆめさん。


「まんまるがかり」
おくはらゆめ 作 理論社 1470円


まんまるにまるまるのがじょうずな、猫のハナマル。

おじいちゃんにも、アヤちゃんにも、
まんまるさをほめられて、ふふんと、いい気分。

おじいちゃんは、ハナマルを、”まんまるがかり”にしてくれました。

お庭では、だんごむしが、ハナマルのまんまるさに、あこがれます。
ひだまりのなか、みんなで、まるまって・・・


展開は、いままでのほうが、いいなあと思うのだけど、
このテンポが、独特で、目をはなせません。


ゆるゆる・・・
と言っていいのか、わからないけれど、
ねこのでてくる、不思議な味わいの、こんな絵本も。


「ねこじたなのにお茶がすき」
今江祥智 文 ささめやゆき 絵 淡交社 1575円


古いお城のある町で生まれた、のらの猫。

すこし大きくなってから、お母さんと、兄弟たちと、
大きな家の塀へ、いきました。

そこのおうちに住んでいたのは、気むずかしそうなおじいさんでしたが、
こねこがお行儀がいいのがわかると、お茶によんでくれました。

たててくれたのは、猫にも飲める、うすいめで、ぬるめのお茶。

すっかり茶の湯にはまったこねこは、正座も、着物も、なんのその。
ほかの猫たちもよんで・・・

いつしか、そこは、お茶好きの猫があつまると、
うわさされるように、なったのでした。


猫舌だって、猫だって、
だれかが自分のために、こころをこめてたててくれるお茶が好き。
相手が猫だって、お茶をたてるときに向かう気持ちは、同じ。

茶道の本を手がける出版社の、お茶のこころを伝える絵本なのです。

まじめな気持ちなんだけど、このゆるやかさが、いいなあ。

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イギリスの野の花えほん
春になると、野の草花の絵本を、手に取りたくなります。

花をかざるように、
目にはいるところに、だしておくのも、好き。

いろいろな著者、画家の手がけたものが、
いくつも出版されていて、どれも、それぞれによくて、
ついつい、本棚に増えていってしまいます。


今年、あたらしく仲間いりしたのは、
「ねこのジンジャー」や、ファージョンの物語の絵本も描いている
シャーロット・ヴォークの絵によるもの。

イギリスの野の花が、花の色別に、紹介されています。

草花が好きな人には、もちろん、
イギリスの物語が好きな人、イギリスそのものが好きな人にも
おすすめの、野の花の絵本です。



シャーロット・ヴォーグ 絵 ケイト・ペティ 文
福本友美子 訳 あすなろ書房 1680円


たとえば、クマのプーさんの中の、一節

ー プーは、ハリエニシダのあいだからはいだして、
  鼻からとげを払いおとすと、またかんがえはじめたんだ。

同じく、イギリスの童話作家、アトリーの
グレイラビットの中の、一節

ー グレイ・ラビットは、バスケットをおき、プリムローズをつみはじめました。
  ピンクの茎はくいちぎり、黄いろい花だけをバスケットにいれました。


美しい、じゅもんのような、ひびき。

外国のものがたりに脇役として登場し、
彩りをそえ、憧れをさそう、花の名前。

文章から、想像しているばかりだった
(それも、とてもたのしいのだけれど)草花が、
野原を散歩しているように、並びます。


日本でおなじみの草花も、
ここでは、名前を変え、外国の香りを、まとっています。

イギリスで、どのように親しまれているか、
英語の名前の由来や、別名、言い伝えなども添えられた、
つぶやきのような、それぞれの草花の解説もすてき。

ぱらりとめくると、こころは、遠く、イギリスへ・・・

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リスとはるの森
ここの載せるまでに、どんどん時間がたってしまって、
もう、新刊ではなくなってしまうし、季節もずれていってしまいます・・・


ゼバスティアン・メッシェンモーザー

そろそろ、名前も、覚えてきました。
リスシリーズの、3作目です。

リスシリーズではない、おじさんが主人公の「空の飛びかた」も、
渋くて、コミカルで、ページをめくっているうちに
いつの間にかメッセージを受け取ってしまっているような絵本で
独特の才能が光っていました。

10代の少年、青年、おとなのおとこの人に、
贈りものにしたくなる絵本でした。

この絵本の見返しで、ちょうちょを追っかけている
不思議なおじさんは・・・まさかね??



セバスティアン・メッシェンモーザー 作
松永美穂 訳 コンセル 1890円



ある朝、リスが目を覚ますと、
春がやってきていました。

くまに言われるままに、はしゃぎまわるリスですが、
友だちのハリネズミは、ぼーっとしているばかり。

池のほとりにいた「あの子」に、恋をしてしまったようなのです。

リスは、ハリネズミが女の子の心をつかむ男になる、
手伝いをすることにしましたが・・・・


春の絵本は、たくさんあるけれど、
春=恋、という描き方をしている絵本は、あまりないと思います。

大まじめに、おかしなことをやる、
という、コメディーのいろはのいに、こんな風に実践している絵本も
ほかにありません。

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